あなたのお住まいの地域も地図でエリア確認

東京の暗渠とクマネズミ──地下インフラが生む害虫・害獣の侵入ルート

この記事の情報は2026年3月時点のものです。

東京にはかつて無数の川が流れていました。目黒川・渋谷川・神田川の支流など、高度経済成長期に埋め立てられた暗渠は今もそのまま地下に残り、生活排水の通り道として機能しています。そしてクマネズミとゴキブリにとって、この暗渠は「隠れた幹線道路」です。暗渠の上に立つ物件を選ぶ際に、このことを意識している方は多くはないかもしれません。

暗渠・飲食街に集まるゴキブリ──エリア別の傾向

東京都内でゴキブリが多いとされるエリアには、共通する条件があります。

  • 飲食店の密度が高いエリア ── 上野・浅草(台東区)、歌舞伎町周辺(新宿区)、六本木・麻布(港区)、道玄坂周辺(渋谷区)などの繁華街は食べ残しや生ゴミが多く、ゴキブリの活動が活発になりやすい環境です
  • 暗渠・旧水路に近いエリア ── 渋谷川・目黒川上流・神田川支流などかつての川が地下に埋められたエリアは湿度が高く、ゴキブリが住みつきやすい傾向があります
  • 築年数が古い建物が多いエリア ── 昭和築の建物が残る都心部では、構造上の隙間が多くなりがちです

季節的には6〜9月が最も活発で、気温が25℃を超えると動きが目立ち始めます。10月以降は活動が落ち着きますが、暖房の効いた飲食店の厨房や集合住宅の共用部では冬も生き続けます。

クマネズミの垂直移動──高層マンションも例外ではない

東京でネズミといえば新宿・渋谷の繁華街がよく知られていますが、実際には23区全域・多摩地区を含む広い範囲で問題になっています。

都内で主に確認されるのはクマネズミで、垂直移動が得意なため高層マンションの上層階にも侵入します。配管周りの隙間や換気口が侵入経路になりやすく、天井裏・壁の中から夜間に音がする場合は早めに確認しておきましょう。農地のある練馬区・世田谷区・多摩地区では、収穫物を狙ったネズミの被害報告も続いています。

新宿エリアのネズミ事情については新宿のネズミ問題で詳しく紹介しています。

練馬・世田谷・杉並のハクビシン──東京の緑地帯に広がる野生動物

練馬区・杉並区・世田谷区・江戸川区など農地や公園・社寺林が残るエリアを中心に、ハクビシンとアライグマの出没が確認されています。多摩地区では農産物への食害も報告されており、東京都は2013年に「アライグマ・ハクビシン対策計画」を策定して組織的な対応を進めています。

天井裏から夜間に走り回る音がする、屋根や外壁に糞がある、といった場合はハクビシンの可能性があります。追い出しや侵入口の封鎖は専門業者に依頼するのが確実で、まずはお住まいの区の環境担当課に相談してみてください。

引越し前に確認しておきたい3つのリスクポイント

東京での物件選びで害虫・害獣リスクを下げるために確認しておくと役立つポイントです。

  • 暗渠・旧川の有無 ── 区の古地図サービスや国土地理院の地図で、物件周辺に埋め立てられた川がないかを確認できます
  • 周辺の飲食店の密度 ── 繁華街に近いほどゴキブリ・ネズミのリスクが上がる傾向があります
  • 築年数と管理状態 ── 築古の建物は隙間が多いため、共用部の管理状態も確認しましょう

引越し先の害虫リスクを都道府県・地域別に調べたい場合は引越し先の害虫リスク診断も参考にしてみてください。

東京都・区の相談窓口一覧

問い合わせ先主な担当内容
東京都環境局(野生動物担当)ハクビシン・アライグマ全般・都の対策計画
各区 保健所・保健センターゴキブリ・ネズミ衛生害虫相談
練馬区・世田谷区・杉並区(環境・害獣担当)ハクビシン・アライグマ被害相談
多摩市・西東京市 環境担当課アライグマ被害・わな相談

部署名・担当課は自治体の組織改編により変更されることがあります。「〇〇市 ゴキブリ 相談」などで検索して最新の窓口をご確認ください。

東京のマップ目撃データでわかること

このサービスには東京都内から寄せられた目撃情報が蓄積されています。繁華街に近いエリアや暗渠・旧川沿いの地域では投稿が集中する傾向があり、緑地が残る郊外ではハクビシン・アライグマの報告も確認できます。住んでいる区や引越し検討中のエリアの状況を地図で確認してみてください。


本記事の自治体情報は執筆時点のものです。最新情報は各自治体サイトをご確認ください。

あなたの地域の害虫・害獣出没状況を地図で確認できます

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気になること

東京でゴキブリが多い区・エリアはどこですか?

飲食店が集中する台東区(上野・浅草周辺)、新宿区(歌舞伎町周辺)、港区(六本木・麻布周辺)、渋谷区(道玄坂周辺)などはゴキブリが出やすい環境が整っています。加えて、かつての川が地下に埋められた暗渠沿いのエリアは湿度が高く、ゴキブリやクマネズミが移動しやすい地形的条件があります。

クマネズミが高層マンションに侵入するのはなぜですか?

クマネズミは垂直移動が得意で、配管・エレベーターシャフト・電気ケーブルを伝って上層階まで到達できます。高層マンションの上層階でも天井裏からの騒音・フンが見つかることがあり、築年数が古い建物ほど配管貫通部の隙間が生じやすいです。

東京で引越し前に害虫・害獣リスクを調べる方法はありますか?

物件周辺の目撃情報は地図で確認するのが手軽です。暗渠・旧川沿いかどうかは古地図サービスや区の地図で調べることができます。内見時に周辺の飲食店密度・築年数・水辺の有無を確認しておくのも有効です。