イラガとは?幼虫に刺された時の症状・対処法と予防策
庭木の手入れをしていて、葉に触れた瞬間に「バチッ」とした激しい痛みを感じたことはありませんか?それはイラガの幼虫に触れたかもしれません。イラガは見た目が目立たないため気づかないまま触れてしまいやすく、夏から秋にかけて庭木のある家庭では注意が必要な虫のひとつです。
イラガとはどんな虫?
イラガはチョウ目イラガ科に分類される蛾の仲間です。成虫は地味な灰褐色の蛾で、それ自体は特に害はありません。問題になるのは幼虫で、体のまわりに生えた毒毛(どくもう)が皮膚に刺さることで激しい痛みを引き起こします。
幼虫の体長は2cm前後で、鮮やかな黄緑色をしています。体の側面にはトゲのような突起が並んでおり、その先端に毒毛が密集しています。葉の裏側にいることが多く、葉ごしに触れてしまうケースが少なくありません。
発生時期は主に7〜9月です。地域や年によっては年2回発生することもあるとされており、梅雨明けから秋口にかけての作業は特に注意が必要です。害虫の季節的な活動サイクルについては 害虫の活動カレンダー も参考にしてください。
イラガが寄生しやすい樹木は?
イラガは非常に多くの種類の木に寄生します。庭や街路樹でよく見られる樹木も含まれているため、どの木に寄りやすいかを知っておくと対策の的が絞りやすくなります。
- 果樹・食用樹 ── カキ・ナシ・リンゴ・ウメ・モモなど。果樹のある庭では特に注意が必要です
- 観賞用・街路樹 ── サクラ・カエデ・ケヤキ・アジサイなど。公園や街路でもよく見かける木に発生します
- その他 ── クリ・クワ・バラ科の木にも寄生することが知られています
「この木は安全」と決め込まず、夏場に庭木を触る際は一度葉の裏を確認してから作業するのがおすすめです。
刺された時の症状と応急処置
イラガの幼虫に触れると、触れた瞬間に電気が走るような激しい痛みがあります。チクチクとした小さな痛みではなく、ズキッとした電撃のような痛みが特徴です。その後は赤みとかゆみが数時間から数日続くことがあります。
刺された時の応急処置は次の手順で行いましょう。
- すぐに流水で洗い流す ── 毒毛を水で流し取るのが最初のステップです。こすらずに水で流してください
- 粘着テープで毒毛を抜き取る ── 皮膚に刺さった毒毛をセロハンテープや絆創膏で押さえてから剥がすと取り除けます
- かゆみや炎症がひどい場合は薬を使う ── 市販の抗ヒスタミン成分入りの塗り薬やかゆみ止めが症状をやわらげる場合があります
- 症状が強い場合は医療機関を受診する ── 広範囲に刺さってしまった場合や、アレルギー反応が出た場合は皮膚科を受診しましょう
絶対にこすらないことが大切です。こすると毒毛がさらに皮膚に深く刺さり込み、症状が悪化する可能性があります。子どもやペットが庭にいる場合の注意点については 子ども・ペットと害虫対策 も参考にしてください。
駆除方法と予防の習慣
幼虫を直接手で触れないようにしながら駆除する方法をいくつか紹介します。
- 枝ごと切って袋に密封する ── 幼虫が集まっている葉や枝をハサミで切り落とし、すぐにビニール袋に入れてしっかり口を縛ってゴミとして出します。最も確実な方法です
- 殺虫剤を使う ── ジノテフラン・フィプロニルなどの成分を含む殺虫剤が有効とされています。葉の裏にもまんべんなく噴霧してください。長袖・手袋・マスクを着用して作業しましょう
- 冬に繭を取り除く ── イラガは冬、木の幹に卵形の硬い繭(まゆ)を作って越冬します。冬の間にこの繭をハサミやマイナスドライバーで削り取っておくと翌年の発生を抑えられます
予防としては、庭木の葉の裏を定期的に観察して早期発見を心がけることが一番です。特に7〜8月の葉が茂る時期に一度チェックしておくと安心です。作業は必ず長袖・長ズボン・手袋を着用して行いましょう。
お近くでのイラガの目撃情報は、地図で確認してみてください。周辺の公園や街路樹での発生状況も把握のヒントになります。